光熱費は生活していれば、どうしてもかかってしまうものです。でも、この光熱費は努力をすれば安く抑えることができます。もっと安く抑える方法はないものか。あります。オール電化です。オール電化にすると、月々の光熱費は電気料金だけになります。普通は電気とガス、両方を使うのが普通一般的ですが、基本料金が両方に必要です。当たり前の話ですが、オール電化にするとガスは不要なので電気代だけです。オール電化とはどういう仕組みなのか、メリット・デメリットなどとあわせてお伝えしたいと思います。

オール電化のデメリット

オール電化にしようとする場合、やはりデメリットについても知っておく必要があります。確かに、オール電化にするメリットは大きいのですが、デメリットもあるのです。

まず、価格です。機器本体の値段はかなり高くなります。オール電化の初期費用は、金額にすると、ガス器具設備にした場合の3倍から6倍かかるのです。設備費用にかけた分、元が取れるまで7年程度かかるといわれています。

次に、オール電化にした場合、給湯設備はエコキュートというものを設置することになるわけですが、これが結構大きいのです。さらに、家族が多いほど大きい設備を置かなくてはなりません。夜間に沸かしたお湯をタンクにためておく必要があるからです。

また、大きなタンクを設置する為に、基礎工事も必要です。大きいだけに、スペースも結構必要です。

調理用に関してはIHクッキングヒーターを使うわけですが、換気扇はIH専用の換気扇を設置することになります。リフォームの場合、換気扇も取り替えなければなりません。また、鍋はIHクッキングヒーター対応の物しか使えなくなります。ガスの時に使っていた鍋類は使えなくなってしまうわけです。

電気料金について考えると、オール電化によってメリットが得られるのは、夜間の電気料金が割引になる時間に電気を使用する場合ですが、逆に昼間の電気使用が多い家庭では、そのメリットが生かせず、かえって割高となってしまいます。オール電化にしたのに、かえって割高になったという場合もでてくるわけです。

そして、なにより停電になってしまった場合に全ての設備が使えなくなってしまうことです。短時間で復旧すれば問題ないでしょうが、まさかの時に備えて、カセットコンロや石油ストーブを用意しておく必要があります。


オール電化のメリット

オール電化メリットについて考えてみましょう。家を新築したり、リフォームを考えている人には、オール電化にしてどうかということはとても気になる所です。

オール電化の一番のメリットは、火を使わないということでしょう。つまり、ガスを使わないので空気が汚れず、ガス漏れの心配もありません。安全という所にもメリットがありそうです。

調理時の水蒸気の発生を最小限に抑えることができます。IHクッキングヒーターはとても熱効率がよいのです。短時間で調理ができます。また、夏場の調理でも、火の熱によって室内温度を上げることもなく快適に調理できます。

オール電化は火をたく場合と違って、家の中の結露の発生を押さえることができるので、カビの発生を極力抑えます。また、二酸化炭素を発生させないことは、地球環境への配慮になります。

オール電化のもう一つのメリットは、省エネルギーです。オール電化製品の中で、最も省エネルギーなのは、エコキュートです。割引になる夜間電力を使ってお湯を沸かすので、経済的です。

ヒートポンプ」という温熱方式を採用していて、従来の燃焼式給湯器と比べると約30%のエネルギーの節約になります。

また、この「ヒートポンプ」は、二酸化炭素の排出量を約50%減らすことができ、フロンガスも使用していないので、オゾン層保護に貢献できます。

省エネルギーであり、しかも地球温暖化対策とオゾン層保護に役立つ、非常に優れた電気温水器なのです。申請すれば国の補助金も出るので、これも魅力のひとつです。

オール電化に太陽光発電を併せて使えば、もっと経済的になります。太陽光発電は太陽光をエネルギーに替えて電気として使用します。初期設備のコストがかかりますが、電気料金がグッと減ることになります。また、太陽光発電にも補助金制度があります。

オール電化で光熱費を減らす

オール電化にするためには、お風呂やキッチンのガス給湯器をエコキュートという電気温水器に替え、ガスレンジ台をIHクッキングヒーターに替えることになります。そして、石油ファンヒーターなどの暖房器具は電気式のものにします。

電気は通常100ボルトのものを使用していますが、オール電化にするとIHクッキングヒーターは200ボルトの電気を使用するので、専用の引き込み線をすることになります。200ボルトなんて、電気代が高くなりそうなイメージがありますが、200ボルトの電気料金は実際には都市ガス使用料金とあまり変わりません。

また、夏場は火を使わない調理ができますので、部屋の温度が上がらず、冷房の設定温度を低くする必要もありません。IHは熱効率が良いので、調理時間が早く済みます。このような点から考えても、電気代の節約になりそうです。

エコキュートは割安な夜間の電気を使ってお湯を沸かすので、これでかなりの電気料金を減らすことができます。従来の電気温水器よりも、約30%のエネルギーが節約できるそうです。電気代はだいぶ減らせることになります。(電気会社に割引きプランの契約が必要です)

更に光熱費を安くするには、太陽光発電を併用する方法もあります。太陽光をエネルギーに替えるので、電気代はゼロです。電気が足りない時は電力会社の電気を使いますが、電気が余った場合は、電力会社に電気を売ることができます。逆にお金が入ってくるということですね。

しかし、当然、全ての設備を設置するにはかなりの費用がかかります。支払った分をすべて取り戻すのには、7年くらい必要となりそうです。