オール電化導入 見積りの前に

オール電化への切り替えを決めた後、次に必要なのは予算の準備です。そして具体的な予算を立てる場合に業者の見積りを取ることになります。

しかし、見積りを取る前にはまず情報収集から始めなければなりません。何の情報収集をするのかというと、具体的な機器についてです。

現在オール電化を取り扱う業者はたくさんあります。また、機器のメーカーもさまざまです。業者について言えば良心的ではないところも少なくはありません。

親身になってその家庭にあったものを良心的な価格で提供してくれる業者に上手く出会えたらいいですが、オール電化機器についてほとんど知らずに安易に業者に依頼してしまうことは避けたいものです。

そこでまずは、オール電化の機種をどれにするのか、例えばエコキュートなら貯湯量がどれくらい必要かということが、家族構成によっても違ってきます。また、ライフスタイルによって必要な機能も絞り込んでおくのもいいでしょう。

IHクッキングヒーターも同じです。オールメタル対応は必要か、火力をどこまで求めるかといったことを検討しておきます。

また、床暖房や太陽光発電は必要かどうかということも決めておきましょう。

あとは費用についての研究もしておくといいですね。これである程度の予算は検討がつきます。その上で数社の見積りを取って業者の選別をしていくとよいかと思います。


ガス器具との比較

ガスコンロや給湯器などの設備機器には、故障や寿命がつきものです。その時の修理や買い替えは大きな出費となります。

故障の場合は、修理費して使えるならそれでいいですが、寿命を迎えてしまった機器は買い替えしかありません。特に給湯器は大きくなると結構高くつきます。

そこで、この際オール電化にしてしまって給湯器だけでなくガスコンロもIHクッキングヒーターに買い換えてしまおうというケースも多いようです。

ただ、気になってくるのが予算の問題です。憧れのオール電化デビューをするには、リフォームにどのくらいの予算が必要なのかということになります。どんなものでも機能性が高まれば当然値段も高くなるわけです。IHクッキングヒーターやエコキュートも例外ではなく、機能によって価格にはかなりの幅があります。

まず、IHクッキングヒーターの場合、本体価格がざっと10万〜30万円程度と、ガスコンロ撤去などの諸経費を込めて、別途工事費が5万〜10万円くらいかかってきます。ガスコンロをビルトインタイプのものに取り替える場合、本体価格が同じく10万〜30万円くらいです。ですが、ガスコンロのほうは割引率が非常に高いので、現実的には工事費込みで10万〜20万円で済むでしょう。

次に給湯器ですが、エコキュートの本体価格が40万〜80万円程で、諸経費を含めた別途工事代が10万〜15万円くらいかかります。ガス給湯器の場合10万〜40万円くらいですが、こちらも割引率は高く、実際には2〜5割くらいはお安くなっているようです。

こうしてみると価格の差だけなら、ガスのほうに軍配があがります。

しかし、オール電化にするということは、火事ややけどに対する不安からは解放され、安心が手に入りますね。また、オール電化の場合、ランニングコストの削減が期待できるので、長い目で見ればもとは取れるでしょう。

ということで、設置にかかる出費をおさえてガスにするか、安心安全と今後のコスト削減で元を取ることでオール電化に踏み切るかといった選択になるようですね。

オール電化住宅専用ローン

家の新築や、増改築の際にオール電化を検討されることも多くなっていますが、設備の予算を考えた場合、ガス製品のほうがコストを抑えることができるのが現状です。

家を買うということは一生のうちで一番大きな買い物ですし、増改築にしても、かなりの出費となります。オール電化にして理想には近づけたいけど、出費は少しでも抑えたい、というのは切なる願いでしょう。

そこで、注目したいのが「オール電化住宅専用ローン」です。これは、住宅ローンの一番の要である金利を優遇してくれる制度です。住宅ローンやリフォームローンは借入額が数百万から数千万円にも及ぶものです。同じ借入額でも、金利が違えば返済額は変わってきます。ほんの少しの金利の差でも、返済額にはかなり影響してきます。

優遇される金利は金融機関によってさまざまです。0.1%から、1%前後も優遇している金融機関もあります。たとえ0.1%の優遇でも、総返済額は数十万から数百万も減らすことができるのです。

オール電化住宅専用ローンを取扱っていない金融機関もありますが、大手銀行だけでなく信用金庫やネットバンクでも取扱いを始めています。管轄の電力会社に問い合わせて取扱い銀行をチェックしておきましょう。

オール電化住宅専用ローンで金利優遇を受ければ、初期投資への負担は少なくなります。なおかつ、オール電化にすれば火災保険も優遇されたり、ランニングコストが抑えられたりもします。

お得な制度をフル活用できるのがオール電化住宅なんですね。