光熱費は生活していれば、どうしてもかかってしまうものです。でも、この光熱費は努力をすれば安く抑えることができます。もっと安く抑える方法はないものか。あります。オール電化です。オール電化にすると、月々の光熱費は電気料金だけになります。普通は電気とガス、両方を使うのが普通一般的ですが、基本料金が両方に必要です。当たり前の話ですが、オール電化にするとガスは不要なので電気代だけです。オール電化とはどういう仕組みなのか、メリット・デメリットなどとあわせてお伝えしたいと思います。

エコキュート導入補助金 平成21年度

エコキュートを導入する際、国からエコキュート導入補助金を受けることができる制度がありますが、この申込募集が始まります。

平成21年度エコキュート導入補助金の募集期間は以下の通りです。

家庭用・業務用
・第1期:平成21年4月23日(木)〜6月26㈰(金)まで
・第2期:平成21年6月29日(月)〜8月28日(金)まで
・第3期:平成21年8月31日(月)〜10月30日(金)まで
・第4期:平成21年11月2日(月)〜12月25日(金)まで

家庭用
・第5期:平成22年1月5日(火)〜1月29日(金)まで

以上のようになっていますが、受付合計金額が予算金額に達した時点で受付は修了するそうです。

オール電化でエコキュートを考えている方は早めに検討したほうがいいかもしれません。

国の省エネ住宅推進もこれから加速していくでしょうしね。

エコキュートの導入補助金は、取扱店などでも手続きしてもらえると思いますので、業者さんに聞いてみましょう。


オール電化導入 見積りの前に

オール電化への切り替えを決めた後、次に必要なのは予算の準備です。そして具体的な予算を立てる場合に業者の見積りを取ることになります。

しかし、見積りを取る前にはまず情報収集から始めなければなりません。何の情報収集をするのかというと、具体的な機器についてです。

現在オール電化を取り扱う業者はたくさんあります。また、機器のメーカーもさまざまです。業者について言えば良心的ではないところも少なくはありません。

親身になってその家庭にあったものを良心的な価格で提供してくれる業者に上手く出会えたらいいですが、オール電化機器についてほとんど知らずに安易に業者に依頼してしまうことは避けたいものです。

そこでまずは、オール電化の機種をどれにするのか、例えばエコキュートなら貯湯量がどれくらい必要かということが、家族構成によっても違ってきます。また、ライフスタイルによって必要な機能も絞り込んでおくのもいいでしょう。

IHクッキングヒーターも同じです。オールメタル対応は必要か、火力をどこまで求めるかといったことを検討しておきます。

また、床暖房や太陽光発電は必要かどうかということも決めておきましょう。

あとは費用についての研究もしておくといいですね。これである程度の予算は検討がつきます。その上で数社の見積りを取って業者の選別をしていくとよいかと思います。

オール電化住宅の電磁波の心配は?

オール電化にするということは、家中が電気製品になります。このことで、電磁波というものを心配される方もおられるでしょう。

電磁波とは、放射線や電波、光の総称です。電磁波は電気が流れている所では、必ず発生しています。よく言われるのはパソコンやテレビですね。パソコンでは電磁波防止グッズも多く売られています。また、身近なものではヘアドライヤーも結構強い電磁波が出ているのです。ヘアドライヤーは頭のところで使うものだから健康への心配もされる所ですが、電磁波については諸説あるようで、健康への影響が実際どれほどのものかはよく分かっていないものでもあります。

オール電化で身体に近いところで使用するものがIHクッキングヒーターですね。位置もお腹付近になるので、特に妊娠中の女性には電磁波の影響が心配なところでしょう。

IHクッキングヒーター付近には周波数が50〜60ヘルツの電磁界が発生しているそうです。また、調理をしている時には、周波数20〜30キロヘルツの電磁波が発生します。これらの数値は他の電気製品と同じ程度です。

これについては電力会社では、通常に使用すれば人間の健康に影響を与えるほどのものではないという判断が出されています。身体に影響のある電気製品を売るという訳には行かないわけで、これについては信用してもよいでしょう。

電磁波に関しては、電気を使用した生活を続ける限り、全く浴びずに生活するのは不可能です。
オール電化住宅だから電磁波の影響を強く受けるという心配もあまり必要ないのではないかと思います。あまり神経質になることはないでしょう。

しかし、体質的に電磁波の影響を受けていしまうという方もおられるようですので、そのような場合は、オール電化にするかしないかは慎重に考えたほうが良いかもしれませんね。

エコキュートとガス給湯システムを比較

次にオール電化で使用する電気温水器「エコキュート」と、ガス給湯システムとを比較してみましょう。

オール電化といえばエコキュートですね。エコキュートは優秀な電気温水器です。

エコキュートは「ヒートポンプ」という温熱方式が採用されており、省エネルギーでランニングコストも低く抑えられます。仕組みは、深夜の安い電力を使って90度と非常に高温のお湯を沸かし、その沸かしたお湯を貯湯タンクに貯めておき、次の日に使用するというものです。ただし、貯めておいたお湯は飲用には利用できません。

一方、ガス湯沸かし器はガスの炎で瞬間的にお湯を沸かします。したがって、新鮮なお湯を供給することができます。しかし問題は、ガス湯沸かし器は火を燃やすので、二酸化炭素を排出してしまうことです。エコキュートは二酸化炭素を排出しません。つまり、空気を汚さないので環境に優しいのです。エコロジーなわけですね。

ただ、エコキュートの欠点は、設備が大きいので場所を取ってしまうことです。ガス湯沸かし器はコンパクトで場所を取りません。

いずれにしても、良い点や欠点はあります。

オール電化を導入するかどうかは、メリットやデメリットを考えながら色々と比較検討してみて、ライフスタイルに合ったものを選びましょう。

IHクッキングヒーターと、ガスコンロを比較

オール電化で使用するIHクッキングヒーターと、ガスコンロを比較してみましょう。

IHクッキングヒーターには使える鍋に制限があります。IHクッキングヒーターに使用する鍋は、鉄が最適です。オールメタル対応の製品も出ていますが、鉄以外の金属の鍋では熱効率が下がってしまうようです。

熱効率を考えるとやはり、ガスの方が良いでしょう。IHクッキングヒーターが熱を伝えることができるのは金属の鍋だけで、鍋の周辺部分を暖めることはできないのです。

例としてチャーハンがおいしく作れるかどうかを比較すると、IHクッキングヒーターでも、もちろんおいしいチャーハンは作れますが、料理にこだわりのある方は、IHクッキングヒーターよりもガスコンロを選ぶ方が多いそうです。IHクッキングヒーターでは、鍋を揺すったりすることができないからでしょうか。

IHクッキングヒーターの優れている点は、室内の空気を汚さないことです。ガスコンロの場合、一酸化炭素が排出されます。室内の酸素が燃やされる為です。ガスコンロやガス湯沸かし器を使う時は換気を徹底する必要があります。

IHクッキングヒーターでは、火を使いませんので、酸素が欠乏する心配はありません。全く換気が必要ということではありませんが、ガス使用時ほどの換気は必要ありません。IHクッキングヒーターの場合、調理時に多少の水蒸気や調理時の臭いなどが発生しますので、IH専用の換気扇で換気する必要があります。

見栄えはIHクッキングヒーターは表面が平らなので、キッチンの見栄えが良くなります。そしてなにより手入れが簡単です。一方、ガスコンロはとても汚れやすく、掃除が大変です。

オール電化マンションに住む

新居を考えるとき、まずはじめに「戸建て」か「マンション」かの選択をすることになります。

戸建てを選択した場合、ある程度自分の希望を盛り込んだ設計が可能です。しかし、マンションを選択した場合には、立地や間取りはそれなりに希望に沿ったものを選ぶことが出来ますが、設備面はすでに用意されているものを受け入れるしかありません。

普及が広まりつつあるオール電化システムですが、これまでは、マンションを選択した場合には泣く泣くオール電化をあきらめざるを得ないのが現実でした。

そこで、最近増えてきているのが「オール電化マンション」です。オール電化マンションとは、一棟すべてのエネルギー源がオール電化になっているマンションです。

実際、マンション物件を探されている方の約8割がオール電化を希望している、というデータもあり、マンションかつオール電化を求めている声は多くなっています。

オール電化マンションは、従来のマンションよりも建築コストが高くつくということがありますが、普及に伴って実際にはさほど変わらなくなりつつあるようです

それに、オール電化マンションの場合、火を使わないので、火災が起こる可能性が格段に減ります。そこのところが考慮されて、各保険会社で掛け金が割安になる「電化住宅専用火災保険」というのを設けています。これは、オール電化マンションを選んだ場合のメリットになるでしょう。

今まで、うちはマンションを希望しているから、とオール電化をあきらめていた方も多いはず。
今から物件をお探しの方は、ぜひ、「オール電化マンション」、検索してみてください。

ガス器具との比較

ガスコンロや給湯器などの設備機器には、故障や寿命がつきものです。その時の修理や買い替えは大きな出費となります。

故障の場合は、修理費して使えるならそれでいいですが、寿命を迎えてしまった機器は買い替えしかありません。特に給湯器は大きくなると結構高くつきます。

そこで、この際オール電化にしてしまって給湯器だけでなくガスコンロもIHクッキングヒーターに買い換えてしまおうというケースも多いようです。

ただ、気になってくるのが予算の問題です。憧れのオール電化デビューをするには、リフォームにどのくらいの予算が必要なのかということになります。どんなものでも機能性が高まれば当然値段も高くなるわけです。IHクッキングヒーターやエコキュートも例外ではなく、機能によって価格にはかなりの幅があります。

まず、IHクッキングヒーターの場合、本体価格がざっと10万〜30万円程度と、ガスコンロ撤去などの諸経費を込めて、別途工事費が5万〜10万円くらいかかってきます。ガスコンロをビルトインタイプのものに取り替える場合、本体価格が同じく10万〜30万円くらいです。ですが、ガスコンロのほうは割引率が非常に高いので、現実的には工事費込みで10万〜20万円で済むでしょう。

次に給湯器ですが、エコキュートの本体価格が40万〜80万円程で、諸経費を含めた別途工事代が10万〜15万円くらいかかります。ガス給湯器の場合10万〜40万円くらいですが、こちらも割引率は高く、実際には2〜5割くらいはお安くなっているようです。

こうしてみると価格の差だけなら、ガスのほうに軍配があがります。

しかし、オール電化にするということは、火事ややけどに対する不安からは解放され、安心が手に入りますね。また、オール電化の場合、ランニングコストの削減が期待できるので、長い目で見ればもとは取れるでしょう。

ということで、設置にかかる出費をおさえてガスにするか、安心安全と今後のコスト削減で元を取ることでオール電化に踏み切るかといった選択になるようですね。

築100年でもできる、オール電化にリフォーム

田舎暮らしに憧れる人が増えているそうです。定年後に田舎でのんびり自給自足生活をしたり、子どもがのびのびと走り回れる田舎で子育てをしたりといったことをする人は実際増えています。

そんな中、新しい住まいとして、田舎の風景にしっくり溶け込んだ古民家をあえて選択する人も多いようです。ただ、古民家の場合、建物や設備器具の老朽化が激しく、改修や改装などのリフォームは必須となってきます。

このリフォームでオール電化にすることは可能か。実は可能なのですね。イメージ的には「古民家のリフォームにオール電化は無理」と思いがちですが、全くそんなことはないのです。

オール電化にするための絶対条件は、「家に電気が通っていること」です。田舎暮らしをするといっても、今の時代電気の通っていないところはほとんどないといっていいでしょう。

その他、オール電化にリフォームするための条件は2つあります。

まず、契約アンペア数が足らない場合、アンペア数をあげることができることです。つまり、オール電化にした場合、多くの電気を使えなければなりません。そのために、電気供給元を強化することができること、ということです。

昔は今ほど電気に頼らない暮らしをしていたので、古民家の場合、供給される電気量が少なく設定されている可能性があります。しかしこの問題は、管轄の電力会社に問い合わせをして、幹線工事が可能であればクリアできます。

もうひとつは地盤の問題です。オール電化では給湯器をエコキュートにしますが、本体のほかに貯湯タンクが必要になってきます。

タンクは370〜460リットルの水を貯めるので、本体の重さ約100kgと水をためたタンクの重さに耐える地盤が必要です。古民家の場合、床の老朽化も進んでいるでしょうから、床の張替えも必要でしょう。張替えの段階で、地盤のことも考慮しておけば、この問題もクリアできそうです。

以上の条件をクリアできれば、古民家でのオール電化暮らしは充分実現可能というわけです。

オール電化住宅専用ローン

家の新築や、増改築の際にオール電化を検討されることも多くなっていますが、設備の予算を考えた場合、ガス製品のほうがコストを抑えることができるのが現状です。

家を買うということは一生のうちで一番大きな買い物ですし、増改築にしても、かなりの出費となります。オール電化にして理想には近づけたいけど、出費は少しでも抑えたい、というのは切なる願いでしょう。

そこで、注目したいのが「オール電化住宅専用ローン」です。これは、住宅ローンの一番の要である金利を優遇してくれる制度です。住宅ローンやリフォームローンは借入額が数百万から数千万円にも及ぶものです。同じ借入額でも、金利が違えば返済額は変わってきます。ほんの少しの金利の差でも、返済額にはかなり影響してきます。

優遇される金利は金融機関によってさまざまです。0.1%から、1%前後も優遇している金融機関もあります。たとえ0.1%の優遇でも、総返済額は数十万から数百万も減らすことができるのです。

オール電化住宅専用ローンを取扱っていない金融機関もありますが、大手銀行だけでなく信用金庫やネットバンクでも取扱いを始めています。管轄の電力会社に問い合わせて取扱い銀行をチェックしておきましょう。

オール電化住宅専用ローンで金利優遇を受ければ、初期投資への負担は少なくなります。なおかつ、オール電化にすれば火災保険も優遇されたり、ランニングコストが抑えられたりもします。

お得な制度をフル活用できるのがオール電化住宅なんですね。

空気でお湯を沸かすエコキュートの仕組み

オール電化といえば、まず浮かぶのはエコキュートでしょう。最近はこのエコキュートのテレビCMも多く放映されていて、エコキュートという名前もかなり浸透しています。

では、エコキュートの仕組みってどうなっているのでしょう。「空気でお湯を沸かす」ってどういうことなんだろう、と思っている人も多いのではないかと思います。

そんなオール電化の代表格、エコキュートについて少し詳しく解説してみましょう。

エコキュートとは給湯システムの名称です。そのエコキュートを、究極に簡略化した説明が「空気でお湯を沸かす」という言葉です。文字通り空気でお湯を沸かすわけですが、どんなに暑くても40度に満たない空気が、なぜお湯を沸かすことが出来るのでしょうか?

そのポイントは「圧縮」です。
エコキュートの最初のステップは、まず大気中の熱を吸い上げます。しかし吸い上げられた熱は、お湯を沸かせるほどの高温ではないので、その熱を圧縮します。すると、圧縮された空気は高音になるのです。この原理は圧力鍋と同じです。圧力をかけると高温になるから調理時間が短くすみます。

そして次に、高温になった熱をタンクの中の水に運びます。これを運ぶのが冷媒です。エコキュートはこの冷媒に二酸化炭素を利用しています。二酸化炭素は工場などから排出されたものを再利用するのです。これは温暖化の元となる二酸化炭素の空気中への放出を減らすこともできるという一石二鳥なわけですね。

従来の冷媒といえばフロンです。フロンはオゾン層の破壊、そして、二酸化炭素の1500倍以上も地球温暖化に対する影響を持っているガスで現在は使えません。そこで、二酸化炭素を上手く活用したわけです。

まとめると、エコキュートは電気の力だけではなく、空気を圧縮して高熱を発生させるのでエコノミーであること。そして、フロンではなく二酸化炭素を冷媒としているのでエコロジーであること。エコキュートは、この二つのエコを達成させているわけです。